「信仰心」心書vol.39

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ミャンマーへ行った際に興味深い話を聞いた。

わたしがミャンマーへ行った頃は街中で頻繁に停電がおきた。

ミャンマー中部の村にはまだ電気は通っていなかった。

そんな中、絶対に停電しない場所があるという。

それが〝パゴダ〝と呼ばれるミャンマー様式の仏塔だった。


ミャンマーの人口の約80%が仏教徒だと言われている。

多くの人が信仰する仏教の仏塔にすら電気がつかなくなったら

国民の不安な気持ちが高まってしまうという理由で

絶対、停電にはならないという話だった。


わたしは『すごいなぁ。』と思った。

停電が単なる〝停電〝だけではないんだということ、

宗教と政治が近いんだなとも感じた。

現地へ行ってみないとわからないことを体験させてもらったと感謝した。


「国が経済的に貧しかったり、

 精神的に苦しい状況にあったりすると

 何かに頼りたくなるのはみんな同じだ。

 世界中を見渡したら、どこにでも宗教は存在する。

 そんなに毛嫌いするものなのか?

 何かを信じて生きることは悪いことなのか?」


日本に住んでいて、それまで宗教について、

あまり考えたことはなかったし、

むしろ、どこか関わりたくないと思っていたわたしにとっては

考えさせられるきっかけだった。

わたしが無宗教だったとしても、

隣の人が何かを信じていたとしたら、

それがその人にとって生きていくために必要なことなら

尊重できる自分でいたい。