「わたし」心書vol.5

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もうすぐボーナス査定の時期がくる。

私が苦手だと感じる仕事の1つだ。

人事評価がうまく働けば、部下達の意欲を高められるが、

うまく働かなければ、意欲の低下を生んでしまう。

私自身がつけた評価を会社にも説明し、納得してもらわないといけない。


社外の役職者研修で、部下を褒める難しさ、

褒めやすくなるポイントを教えてもらった。

部下それぞれの良かった点、改善してもらいたい点の具体的な事柄を

都度都度メモすること。

その話を聞いた時、以前、取引先でしてもらった話を思い出した。


「◯◯さんは歴史に詳しかったりする?

豊臣秀吉がなぜ出世できたか分かる?

人の心を動かすのが上手かったと言われている。

1つ例をあげよう。」

と切り出された。


「夜、城内を見回りをする時、事前に部下に当直の門番の情報を聞く。

例えば、その日の門番さんのお母さんが体調が悪いとする。

見回りの際、こう声をかけるんだ。

権兵衛、最近、お母さんの体調はどうだ?

親は大事にしなさいと。

じゃあ、その門番はどう思う?

すごく感動するわけだ。

お殿様に名前を覚えてもらっていて、家族のことまで気にしてもらえている。

そうすると、その門番は戦の時も殿様のために頑張って働く。」


その相談役は講演会とかに呼ばれてお話をされるぐらい、

お話上手な方だ。

また、その会社で初めて創業者一族以外で社長になった方でもある。

お話も私がわかりやすいようにお話してくださっていたと思う。


続けて、

「組織を動かすとなると掌握する力だったり、求心力が必要だったりする。

◯◯さんも上司のこの人のためなら頑張れるけど、

あの人のためだったらイマイチかなとかあるでしょ?

誰かと接する時、ちゃんとその人の名前を言って、ありがとうと伝えること。

簡単なようだけど、意外とみんなしていなかったりする。

それだけで周りの人はきっとあなたが困った時に手を差し伸べてくれるはずだよ。」

とお話してくださった。

私が20代後半の頃だった。


今、私はネタ帳のように気づいたことをメモしている。

自分もそうだが、具体的に褒められると嬉しい。

また、注意される時も具体的にどこがダメだったか言って下さると反省できる。

どちらにも共通するのは〝わたし〝個人をみてくれているかだと思う。

きちんと部下それぞれの〝わたし〝と向き合えたか、

評価する側にとってもボーナス査定は人事評価なんだなと実感する。

あぁ、緊張する。